2016/01/13
2015年に読んだ本ベスト5
年間100冊はミステリィを読みたいと思っているのですが、なかなかそうもいかず、昨年は50冊ほどにとどまりました。友人のブログで「今年読んだ本年間ベストテン」みたいなのを見て、オレもやりたい!と思ったのですが、新刊の単行本を読むことはほとんどないし、意地でも気長に文庫化を三年待つ、いや、それどころか、さらに文庫が某大型古書店に流れて値崩れするのを待つ、というのがふだんの私です。そんな私が、たった50冊のなかから10冊選んだところで、今更感満載のしょぼいベストテンになるのは目に見えています。
でもやっぱりやりたいので、遅きに失した感はありますが、2015年度の私的ベストファイブを選んでみました。
第5位 麻耶雄嵩 神様ゲーム (講談社文庫)
推理を間違った探偵が失意のあまり失踪、探偵役が解決を全く解説しない、名探偵より優秀なワトソン役、一度解決した物語を破壊して多重解決、捜査も推理も全部使用人にやらせる探偵など、ミステリィの構造そのものに対する問題提起を続ける孤高の推理小説作家、というのが私の麻耶雄嵩に対するイメージです。
本書は「神」が探偵なので、どんなに意外だろうが、どんなにあり得なかろうが、神が名指しする犯人こそが真犯人であることに疑いを持つことは許されません。それでも巷のネタバレサイトでは、まるでヨブが神と対峙するみたいに、様々な整合性の検討が行われています。しかし、理不尽こそ神の特質ではないでしょうか。また、作品における神はどうあがいても作家なのです。
麻耶雄嵩は2012年以前の作品はすべて読みましたが、寡作な人なので、全部読み切ってしまうのが恐く、新刊の単行本には手を出していません。「さよなら神様」「貴族探偵対女探偵」「化石少女」「あぶない叔父さん」の文庫化を気長に待ちたいと思います。
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