2015/02/16

女子カーリングの欧州サッカークラブ的な世界

道銀の優勝で一区切りついたところで、やろうやろうと思っていた、女子カーリングのプログレッシブ・ロックな世界(2012.02.25)で作成したメンバー相関図の続きを書いてみました。

女子カーリング相関図
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あれから3年経ってるんですが、3年分細かく調べるのも面倒なので、3年前のものにいきなり今年の分を付け足しただけにしました。あとジュニア時代とか、中部電力の新人は軽井沢と青森から来たんだよとか、近江谷さんは青森から帰ってきて一度グレースを復活させてるよとか、そういうマニアックなことは全部割愛しました。

大きな動きとしては、吉村・近江谷の道銀入り、吉田姉が道銀からLS北見へ、吉村以外の国際大チームを核にヒトコミュニケーションズ結成、中部電力は市川が抜けて戦力ダウン、解説でおなじみ小林さんが育てたフジヤマが台頭、といったところです。

四連覇してオリンピックいけないなんて話あるぅ?
あの子が大学卒業だからって、どうして私がやめなきゃいけないの?
もうやめなよ、帰ってきて私といっしょに恩を仇で返そう
昔の話だけど、私も自分のチーム解散させて合流したのに……。
どうしてあの人帰ってきてぽっとあそこに入れるの?お父さん偉いから?
いくら将来を嘱望されてるからって、私たちを捨てるなんて!
私も捨てられました。こんな私ですがお手伝いしましょうか?
青春をすべて捧げてカナダに留学した私がどうして解説してるの?
昔はイェースって絶叫してくれたのに、今は若い子に肩入れしてるのね
ねえ、お父さんはどっちの味方なの?

ああ、いけません。これはすべて先生の妄想ですから、無視してくださいね。

ところで、決勝の道銀vsLS北見、すごかったですね。ここまで紆余曲折あったとはいえ、全員が常呂出身の旧知の仲、血縁地縁愛憎渦巻く女性たちの戦いでした(だから、あくまで先生の妄想です)。

もともとカーリングは、地域とか学校とか血縁とか、そういうローカルなつながりでできたチームで戦い合うというのが文化だったのでしょう。しかし、小笠原(旧姓小野寺)さんが強いチームを作りたいと青森に渡ったあたりから様相が変化していきます。事実上、チーム青森はサッカーの日本代表みたいな選抜チームとしての性格を持つようになり、バックグラウンドの異なる強い選手が集まるようになりました。競争に疲弊して去る選手も現れます。

小笠原さんの産休中にチーム青森は衰退、そして崩壊し、次は戦国時代か、あるいは中部電力一強時代に突入かと思われました。しかし、小笠原さんの復活で、予想以上に早く、道銀が事実上の選抜チームとして成長してきました。

先生は前回、この愛憎渦巻くメンバー変遷が、まるでプログレッシブ・ロックのメンバー変遷のようだと述べましたが、今はむしろ道銀が、レアルとかバルサとかのビッグクラブのように見えます。強い選手をピックアップしてくる小笠原さんは事実上の日本代表監督、しかし、もちろんその背後では、協会関係とかスポンサー企業関係のおじちゃまたちが、うようようようよと蠢いているのだろうなあ、とか妄想しながら、先生は世界選手権をとても楽しみにしております。


2015/02/04

「デンタルフロスの歌を歌ったんだが、お前の歯は綺麗になったか?」はビートルズに対する皮肉ではない件について

以下はカミング・アップの謎その4:サックス前編(2013/10/19)のおまけとして書いたものを改変したものです。いまだにフランク・ザッパのデンタルフロス発言の引用リツイートをTLで見かけるので、独立させておいた方がいいかなと思ったしだいです。しょせん素人の書くものですので、至らない点はどうぞお許し下さい。

フランク・ザッパは風刺や社会批判の達人で、インタビューにおける発言、寄稿文、著作などから、短いワンフレーズがいわゆる「名言」としてよく引用されます。中でも、とりわけ次の会話が非常に多くコピペ、リツイート、リブログされ続けています。

ビートルズみたいに平和や反戦の歌を歌わないんですか?(記者)

今おれはデンタルフロスの歌を歌ったんだが、お前の歯は綺麗になったか?(フランク・ザッパ)

フランク・ザッパは自ら大統領になろうとしたほどの行動派でした。みんなで歌って戦争が無くなるかよと反戦運動を批判しました。ビートルズの「愛こそすべて」を皮肉ったのも事実です。ですから、さもありなんと思える会話ではあります。

「平和の歌なんか歌ったって、ほんとに平和になるかよ」って意味に聞こえますよね?

だがしかし、フランク・ザッパは本当にそういう意味で言ったのでしょうか?

いや、そもそも、これは本当にフランク・ザッパの発言なのでしょうか?

当然ですが、このコピペには、いつどこでの発言なのか出典がありません。それを確かめるまでは、本当にこの発言が本人によってなされたものかどうかさえ明らかではないのです。

そこで先生はいろいろ調べてみました。調査はかなり難航しましたが、とある方のご協力により、どうやら「デンタルフロス」発言がフランク・ザッパ本人のものであるらしいことは分かりました。

しかし、やはりその真意は間違ったまま伝わっている、というのが先生の結論です。この発言におけるフランク・ザッパの皮肉の対象はビートルズでも反戦歌でもありません。それは知識人や政治家たち、とくにロックに批判的なある政治家グループに向けられたものである、と先生は考えます。

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