2012/09/28
アミロイドーシス
昨日だったか、何気なくテレビを見ていたら、研修医が症例ビデオをみて病名を当てるというNHKの番組をやっていた。用意された正解は「アミロイドーシス」で、最後に指導教官と研修医たちが「せーの」の合図で一斉に「アミロイドーシス!」と叫んだ。
僕は専門外でアミロイドーシスのことはよく知らない。したがってアミロイドーシスに関しては、学生時代に講義で習った知識に頼らなければならないわけだけれど、残念ながら僕は不まじめな学生で講義中は寝てばかりいた。
どの講義を寝ていたのかなんて、寝ていたのだから覚えていないはずだが、アミロイドーシスの講義中に寝ていたことは間違いない。なぜそう言い切れるかというと、起こされたときの記憶が今でも鮮明に残っているからである。
アミロイドーシスの講義が終わったことにも気づかず寝続ける僕を、隣の同級生が呆れ顔で起こした。またひとつ新しい知識を仕入れたことに満足気な同級生たちの顔が僕には眩しかった。寝ぼけ眼でやっとからだを起こしたとき、突然彼らは僕の顔を見ながら一斉に「アミロイドーシス!」と叫びだした。
長時間突っ伏して寝ていた僕の顔に、毛糸のセーターの網目模様がくっきりとついていたからだ。彼らはこの網目模様の皮膚病変を見て、たった今習ったばかりの病名アミロイドーシスをかけて、「網ロイドーシス」と叫んでいたのだった。恥ずかしいことに、これが僕のアミロイドーシスに関する最も鮮明な記憶である。
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