条件を整理して機種を絞るはずが…
そこで、ノートパソコン特集なる雑誌を買ってきて、いろいろ勉強することになる。まず、せっかくのノートなんだから、持ち運びが楽でなければいけない。職場内で研究室や実験室や手術室程度の移動なら、2kg台でもいいだろう。でもせっかくだから、できれば学会とかにも持っていき、プレゼンでも使いたい。旅のお供ということになれば、重量 はせいぜい2kgが限界だろうと思えた。
次に、拡張性だ。買ったばかりの自宅のTAであるが、貧乏根性で型落ちを買ったため、 シリアル接続なのだ。職場でのLAN接続も必須だから内蔵が望ましい。この頃、トラックボールの復活で(一部で)話題沸騰だったパナソニックCF-B5ERも見てはいるんだが、厚さと画面 の小ささで問題外だと思ってた。それにしても、パナソニックの製品は拡張性が優れている。 L1GAの薄さで、USBやIEEEはもちろん、LAN内蔵でシリアルもパラレルも何でも残っている。ユーザーの運動によってトラックボールが復活したり、オールド・ユーザーのために古い接続形式を残したり、このようなよく言えばユーザー本位 という姿勢に、すっかりパナソニックに対して良い印象を持つことになった。悪く言えば、買っていただけるんでしたら何でも付けますよという節操の無さである。 シリアル? そんなものもういらない、こうやって使え、何拡張性だと? うちの周辺機器で揃えれば心配ない! というソニーとは好対照である。
次は画面サイズである。講座のホームページをしゃしゃり出て担当するぐらいなので、画像処理・デザイン系が好きである。 だから画面は大きいほうがいい。そう考えると、14インチのCF-L1GAがぴったりかに思えた。B5サイズでは各社12.1インチと頑張っている中、CF-B5ERは10.4しかない。この段階では眼中になかった。
こうして、ほとんどCF-L1GAに心を決めながら、決心が付かずに実は新世紀を迎えた。実は、もう少し値崩れせんかなあ、と思っていたのである。とにかく、パナソニック製品はマイナーなのか、在庫も品薄だし値崩れもしない。
何と言っても安いのはIBMのシンクパッドである。i1620シリーズなら、ウルトラベースで最強の拡張ができるし、ベースから外せば1.5kgの軽量 である。この頃、職場でもサブノートとしてシンクパッドを購入した奴がちらほらで、心が揺れる。 セレロンなのが気になったが、IBMはチップやハードディスクとの相性作りがうまいらしく、全く遅いと感じない。雑誌のベンチマークを見ても、ペンチアムのe-note(ソーテック)と体張ってる。それに、ポインティングデバイスがスティックなのをいいことに、超余裕のキーピッチで、タイピングが非常にやりやすい。
しかし、やはり男が機械を選ぶ時は、性能だけじゃないんだなと痛感。どうしても、あの黒いボディが好きになれないのと、余りにもありきたりでつまらんと思った。どうせなら、周りであまり見かけないものにしたかった。
キータッチが良くて、黒くないといえば、NECのラビーMシリーズが良い。約1.5kgで、セレロンタイプなら20万円を余裕で切ってるし。おまけにCD-ROMもFDDもついてる。LANは付いてないが、その後の勉強で、数千円出してカードを買えば済む話だと知る。これでLAN内蔵は必ずしも必要条件ではなくなった。雑誌の評判もすこぶる良い。でもなあ、またNECのお世話になるのか?
シャープのメビウスも念頭に置いておくか。液晶の美しさでは 定評がある。1.6kgのPJ140シリーズはどうだ?ああ、もう何だか混乱してきた…。
ああ生理学・・・
生理学とは何か?
生理学、「生きているとは、どういう理なのか?」、つまり、生物はどのような仕組みで生きているのかを追求する学問です。 英語では「physiology(フィジオロジー)」といいます。 「phy」には、肉体や物質という意味があり、これに学問や論理を意味する「ology」がくっついた言葉です。 「physical」は、肉体のという形容詞で、「physician」は医者(狭義には内科医)のことです。 ちなみに、物の理を追求する物理学は、「physics」といいます
科学と哲学は同じだった
さて、太古の昔、人間は「この世とは何だろう?」、または「自分とは何だろう?」と考え出しました 。これがすべての「学問」の始まりです。 まだ「科学」という言葉さえ時代ですから、どのように考えようと全く自由だったわけです 。あるものは自然を相手に根気よく観察し、実に論理的に思考していきました。 またあるものは、観念的に、自分の内面を見つめていきました。 つまり、今で言う自然科学も哲学も同じ学問だった訳です。 プラトンもアルキメデスも同じ学者でした。 今の哲学も物理学や数学、医学だって、彼らがパイオニアです。 哲学のことを「philosophy」と言います。なんだか、「physiology」と似てますね。
医学の元祖は生理学
ですから、身体の仕組みのことを考え出したのも彼ら太古の学者たちです。 身体に流れているものが何か、とか、心臓に生命の源があるとか考え出したのは、生理学的思考といえます。 人間が痛いと感じるのは、何か紐のような物(神経)が脳を引っ張るからだと最初に考えたのはデカルトでした。
仕組みを考え出すと、じゃあどうなってるのか解剖して見てみたくなります。 ですから、先生はやっぱり、医学の始まりは生理学で、次が解剖学じゃないかなと思います。
ノーベル賞の生命科学部門の名前は、「生理学医学賞」ですから、ノーベル賞スタッフたちも、生理学は医学の根幹を成す学問だと考えているに違いありません。 やがて、さまざまな実験的手法が発達していくうちに、生化学、薬理学、生物物理学など、様々な生命科学の学問が独立していったのです。
今は苦しい生理学
ところが、最近は生理学はちょっと苦しい立場です。 近年のヒトゲノム計画に象徴されるように、現在は遺伝子工学的な手法の時代です。 せっかく身体の仕組みの新しいことを発見したと思っても、じゃあ、それを制御している遺伝子は何なの?、それが分からないんじゃあ信じないね、と言われてしまう時代です。
しかし、ちょっと辛抱すれば、また生理学の時代が来るでしょう。 今は、それがどのように働いているのかは後回しにして、ただやみくもに遺伝子を探している時代です。 探し終わったら、今度はその機能を調べる時代です。 その時には、生理学者たちが大活躍することでしょう。
生理学者の本の方が面白い
近年、医学のかなり最先端な分野のことでも、結構いろいろな本が出ています。 新書版より少し大きめの本で、シリーズ化したものがたくさんあります。 先生もイオン・チャネルのことが知りたくて、このような本をよく買いました。 ところが多くは、生化学畑の人が書いた本です。 なんだか、構造がこうなってるとか、それを構成する物質がなんだとかの羅列ばかりで、はっきりいって、面白くない。 私が知りたいのはそんなことじゃない。 どうしてこんなに高度で複雑な機能が営まれているのかを知りたいのです。 そのような意味でロマンを感じさせるような本は、本当に少ない。
生理学者にも責任があると思います。 なぜ、もっと平易で面白い日本語の本を出さないのか! 先生は本気でそのような本を書いてくれと、恩師のT教授に頼みました。 最近、そのT教授のさらに兄貴分的な教授が、とっても面白い心臓電気生理学の解説本を出されました。 非常に良い本です。感激です。興味のある方はご一報ください。
生理学を実践するのはもはや麻酔科医しかいないか?
今は苦しい生理学、と言いましたが、原因のひとつは、臨床医があまり生理学に興味を持たなくなったのにも一因があります。 呼吸器内科医や循環器内科医が、呼吸や心臓・血管の機能にすごく詳しいかというと、そうでない場合もあります。 彼らの興味は、肺癌とか、動脈硬化とか、梗塞になってしまた心筋とか、かなり局所的で病理的なところへも向かいます。 かえって、麻酔科医の方が重症患者管理をうまくやったりすることがあります。 麻酔科医は、麻酔状態という極めて非生理的な状態を、正常な人にも重体の人にも、毎日毎日作り出しています。 だから、生理学を毎日臨床の場で実践しているのは、もはや麻酔科医だけと、先生は昔思ってたのですが、最近、そーかなーっとも思います。 どっちにしろ、他の科の先生達は、病気そのものだけに意識が行き過ぎ(まあ、それが仕事なんだけど)。
生理学はエッチな学問ではない!
生理学ってエッチなこと? よく聞かれるFAQですから、慣れっこなんですが、複雑な気持ちでもあります。 今でもよく聞かれます。 飲みに行ったら、店の女性にはまず聞かれます。 「それをサカナに会話を盛り上げなきゃ!」っと恩師のT教授に怒られました。 さすが、生理学のプロです。
世間で言うところの「生理」は、正しくは月経(menstruation)と言います。 友人の産婦人科医に聞いたら、月経を意味するところの生理という言葉は医学用語でないから俺は使わない、と言ってました。 なぜ、月経のことを世間一般では生理と称するようなったか、少し調べてみました。 昔、月経帯という物が存在しましたが、これに代わる新しい物を開発して売り出そうとしたあるメーカーが、一般に羞恥心なく受け入れられるようにと、「生理用品」というネーミングを考え出したのが由来らしいです。
まあ、たしかに月経も生理現象のひとつです。 排便、排尿のことを生理現象という人もいますが、それもごもっともなことです。 でも、呼吸してるのだって、心臓が動いているのだって、筋肉を動かしているのだって、みんな生理現象だってこと、覚えておいてくださいね。
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