2014/12/18

幕が上がる

高橋さおり(さおり)―吉岡先生の代わりにリーダーである自分が判断を下さなければならない場で動揺を隠すところ……涙をこらえる百田夏菜子が目に浮かぶ。

橋爪裕子(ユッコ)―玉井詩織:興奮するとかわいい顔に不釣り合いな男言葉になる。女子だけのときはものすごい大食いなところ、さおりを相手役に希望するなど、かなりさおり(百田夏菜子)を慕っているところが玉井詩織に重なる。

西條美紀(ガルル)―高城れに:とてつもなく変なダンスを踊る。進学で忙しい時期に演劇にかける覚悟を問われて泣き出し、ここ泣くところかとさおりにあきれられる。うまくいった芝居を「いい温泉にゆっくりつかった感じ」と変な例えで表現し、他の同意を得られないところ。本番直前にさおりの背中を思いっきりたたいて気合を入れるところ。見事なほどすべて高城れにに重なる。

中西悦子(中西さん)―有安杏果:転校生であるところ、すでに高度なスキルを身につけているところが、途中加入の有安杏果に重なることは重なるが、"長い足で大股で歩く"などの描写から、たぶん容姿はかなり異なると思われる。

ユッコとガルルのほとんど素に見える、ダラダラとしたおしゃべりの芝居。ももクロの、着地点の全く分からないグダグダしたMCと重なる。

ついでだけど、わび助の苗字が桃木

高橋さおりの一人称で書かれているので、読者の前にはさおりの自身の無さや葛藤が遠慮無く吐露される。このため、読者はあたかも平凡な女子高生がだんだんとリーダーシップを発揮するようになっていく成長の物語であるかのように読む。もちろんそれはまったくそのとおりなのではあるが、演劇部員たちは早くからさおりに絶大な信頼を寄せているし、他校の生徒からも憧れの眼差しで見られる描写があることから、さおりは実は他人が見れば初めから何らかのオーラを放っていたのかもしれない。この点、周りにリーダーシップを見出され、押し出されるようにリーダーとなり、もはや誰もが認める絶対的リーダーであるにもかかわらず、普段は未だにポンコツな百田夏菜子と見事に重なる。

高橋さおりの言葉を借りれば、青春とは、大人になっていく過程の、自分がなんだか分からない、言葉にならないモヤモヤしたもの、である。進路の悩みとか、いじめの問題とか、部活とか、親との軋轢とか、そしてそんな問題を取り入れた ”高校生らしい演劇” は、そんなものは大人の考える ”高校生らしい” であると、高橋さおりは痛烈に批判する。

そして、あえて等身大の高校生が登場しない、銀河鉄道の夜を選ぶ。

国語の先生が相対性理論という名前のバンドがあるそうですね、という場面。もちろんZ女戦争が頭に流れる。

一生懸命な自分、一生懸命やれば親や友だちは拍手してくれるかもしれない、だけど、彼女たちが求めるのは、もっと質の違う拍手だ。

日差しの強い夏、全国大会を見に行った高橋さおりと中西悦子がサンドイッチを食べようと会場のまわりで日陰を探すがなかなか見つからない場面、私はももクロ夏のバカ騒ぎ2014桃神祭で、まったく日陰の見つからない日産スタジアムのまわりを、やまちゃんとヘロヘロになりながらうろついていたときのことを思い出した。

結論として、私は今この原作を先に読んでおいてとても良かったと満足している。読む以前よりはるかに映画が楽しみになった。もしも映画が期待はずれだったらどうしようなどという不安はまったくない。極めて安らかな気持ちで映画の公開を待つのみ、という心境である。

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2017/09/07

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