2014/10/15

Happy Haruki ―いっそのこと10月初旬はコーラ味のお菓子を食べることにしたらどうだろう

僕は2011年のノーベル文学賞発表前日、どうしても村上春樹が受賞するような気がしたので村上春樹に関するエントリーを急いで書いた。

へっぽくらくらしまんがとてむや(2011年10月05日)

結果はご存知の通り受賞は逃したのだけれど、どうしてそう思ったかというのは、その二日後に書いた(Toll-like Haruki、2011年10月07日)。この年、僕はノーベル財団が日本を勇気づけるために日本人にノーベル賞をくれるに違いないと思いこんでおり、生理学・医学賞の有力候補だった山中先生が受賞しなかったので、残るはハルキしかないと考えたのだった。

それからも毎年ハルキは有力候補と報道されながら受賞を逃し続けた。今回に至っては、僕はもう絶対受賞は無いなと思うようになっており、コーラがけホットケーキを食べながら受賞の発表を待つハルキストたちのニュースを、自分でもびっくりするぐらいに冷めた気持ちで見つめていた。

マスコミもなんとなく、これって毎年こんなかんじで報道していいのだろうか、来年もこんなかんじでいいのだろうか、このままだと、ボジョレーヌーボーみたいな季節の風物詩的なニュースになっていってしまうかもしれないけれど、そうしていいのだろうか、という戸惑いを感じているのではないだろうか。

――ちなみに僕はもうノーベル賞はどうでもいいなという気分だ。知名度の高い馬が欲しいブックメーカにのせられているだけで、本当は候補ですらないのかもしれない。ノーベル賞に関わらず、ハルキの世界的な評価や知名度はすでに充分過ぎるぐらいだし、下手に受賞して、急いで数冊読んだだけのキャスターとかコメンテーターとかの軽薄な文言を聞くのもまっぴらだし。

そして世間も青色発光ダイオードのことはまだ少し話題にするにしてもノーベル文学賞のことなんかあっという間に忘れてしまった秋も深まるある日、僕は久しぶりに入った和菓子屋の「宗家源吉兆庵」で、その極めて洋風な装飾が目に留まり違和感を抱いた。

源吉兆庵

10月に入ると洋菓子屋が一斉にオレンジを基調としたハロウィン仕様に衣替えをする。さすがにこの風景にはもう慣れてきたが、和菓子屋までが、――特に季節の果物を使った和菓子や日本料理も手がける、僕にとっては極めて和のイメージが強かった源吉兆庵までもがハロウィンに乗っかるのは、ちょっとした驚きだったのである。

僕が帰国した頃はまだ、ハロウィンを題材にするのは一部の輸入雑貨店とかに限られていたように記憶しているので、日本におけるハロウィンのこれほどまでの普及は、だいたいここ20年弱ぐらいの間の出来事だと思われる。

いや、ハロウィンの普及だって?

源吉兆庵

ハロウィンとは何か?

日本では、もはやハロウィンとは、コスプレをする日、あるいはカボチャのお菓子を食べる日、である。

特に、オレンジの、顔の形に繰り抜かれたカボチャのオバケは、日本では早晩、「カボチャのお菓子のシンボル」に成り果てるのではないか?

20年弱のあいだに、日本に伝わったハロウィンは、バレンタイン同様、その本来の意味がすっかり変容してしまい、忘れ去られ、そしてなんだか知らないけどカボチャのお菓子を食べる日になったのである。

いやー、日本のお菓子屋は商売がうまいねえ!

そのうち、どっかのお菓子屋さんは、10月に入ったら「コーラがけホットケーキ」を大々的に売りだすんじゃないだろうか。そして次第に商品は多様化し、また省略されていく。コーラ味シロップ付ホットケーキ、コーラ風味アンコのドラ焼き、コーラの香りのする大福、コーラ色のシフォンケーキ、単にホットケーキ、などなど……。

やがてなんだかわからんけどカボチャと合体するかもしれない。パンプキンパイ・コーラ色……とか。

「ねえママ、どうして10月は茶色いお菓子を食べるの? ハッピーハルキってなに?」
「へえ、今ウィキペディアで調べてみたんだけど、むかし有名な作家さんがいたんだって。それでさあ……」

HappyHaruki

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2018/10/18

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