2018/01/16

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2007/11/27

抗うつ薬が寿命を延ばす

■抗うつ剤を服用した虫は長生き、米研究所が発表

2004年ノーベル生理学・医学賞受賞者のリンダ・バック(Linda Buck)博士率いる研究チームは、寿命の研究でよく使用される短命の線虫に、8万8000種類の化学物質を投与し、どの物質が虫の寿命を延ばすか調査した。その結果、ミアンセリンと同じ成分を持つ物質で虫の寿命が30%延びたという。ミアンセリンは健康な精神状態を保つとされる神経伝達物質セロトニンの減少を食い止める働きがあり、抗うつ剤に使用される。抗うつ剤が脂肪を生成する神経伝達物質オクトパミンの吸収を防ぐことも確認され、低カロリーの食習慣で育てた実験動物は長生きするというこれまでの研究結果を裏付けるものとなった。

人類の憧れである不老不死薬探究の第一人者、リンダ・バック先生の研究成果です。わーい、これで抗うつ剤から離脱できないと悩む必要なんかなくなったね。一生飲み続けていいんだよ。先生は臨床的にも寿命延長薬として期待されている降圧薬ARBも飲んでるから、もう100歳以上生きることは決定だな。つーのは、原文↓を見ると早合点もいいところです。

Petrascheck M, Ye1 X, Buck LB: An antidepressant that extends lifespan in adult Caenorhabditis elegans. Nature 450, 553-556 (22 November 2007)

ちらみしただけなんで、誤読してるかもしれないけど、どーも話はそう単純ではなさそうだな。ミアンセリンの抗うつ作用は、他の抗うつ薬と同様、シナプス間隙のモノアミンを増やすことで発揮されてるのだろうけど、ミアンセリンはシナプス後セロトニン受容体を遮断する作用もあり、こっちの作用は臨床的にはうつ状態にどう絡んでいるのかよく分かってないが、どうやら線虫の寿命延長にはこのセロトニン受容体遮断作用が関係しているようだ。ミアンセリンによる線虫の寿命延長にはある種のセロトニン受容体と飢餓信号のトランスミッターとされるオクトパミンの受容体の存在が必要ということから、飢餓による寿命延長の機序との関連が示唆されているわけだ。

すぐに人間様にあてはめてはいけません。正しく題名をつけるならば、「抗うつ剤」というよりは「臨床では抗うつ薬として使用されている薬の一部」とつけるべきです。でも原題が単にan antidepressantだからなあ。

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コメント
私もデプロメール200mg(先日悪化して増やされた)にディオバン80mg、ノルバスク2.5mgも飲んでます。寝るときはアモバン。夜中にPHSが鳴って叩き起こされても7.5mgなら平気です。最近は開き治って、ローテート先の科で抗鬱薬・眠剤のご意見番となっています。 後期研修で行き先なくなったら、先生のところ雇って欲しいです。
  • bupivacaine
  • 2007/11/28 12:16 AM
降圧薬に関しては先生よりも年寄りくさいですね。ところで抗うつ薬はデプロメール単剤でしょうか。200mgまで増やすんだったら、個人的にはその前にノルアド選択性の高い三環系の少量併用を試すことをお勧めしますね。
  • スミルノフ
  • 2007/11/28 7:42 AM
単剤です。これでダメならリーマスでも加えるか、という話になっています。一時アナフラをかぶせた時期もありましたが、副作用がキツくてどろっぽしました。
  • bupivacaine
  • 2007/11/28 3:16 PM
SSRIを服用しているならアナフラじゃだめです。もっと副作用が少なくてノルアドに特化したものじゃないと。ノリトレンかアンプリットですね。俺、マジで転科しようかな。 http://ameblo.jp/kyupin/entry-10031144201.html ↑これが俺の考え方にジャストフィットしたので。
  • スミルノフ
  • 2007/11/28 4:02 PM
世界的な教授による世界的なアドバイス、身に余る光栄であります。リンク先の >いわゆる、SSRIっぽい無関心さ、空虚さ。 っていう絶妙な記述に思わず膝を打ちました。
  • bupivacaine
  • 2007/11/29 9:54 PM
このことはいずれまとめようと思ってますが、先生は世のSSRI信仰に警鐘を鳴らしたいと考えています。先生にとって200mgというのは考えられない量です。先生はたった50mgでおそらくセロトニン過剰と思われる状態を体験しました。リラックスのし過ぎ、ストレスからの解放が過ぎてすさまじい空虚が訪れます。動けなくなりました。パキシルによる自殺の誘発を、多くの医師は「うつの治りかけに見られる一般的な事象」と解釈したようですが、自分の体験では、それとは明らかに異なる状態であることを認識し、そのような単純な話ではないと確信するに至りました。医師から見れば所詮患者は他人、他人の苦しみというものは単純化、あるいはパターン化したものとしてしか認識されないものなのです、きっと。
  • スミルノフ
  • 2007/11/30 4:00 AM
このネタについては、自分なりにいろいろと考えることが多かったので、自分のところでもネタにしてみました。よろしければご笑覧ください。
コメントは終了しました。

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