オリックス・ブルーウェーブvs日本ハム・ファイターズ
1994年の春、東京で学会があったとき、一度は東京ドームというものを見たいと思って先輩と一緒にふらっと行ってみた。ちょうどオリックス・ブルーウェーブと日本ハム・ファイターズというチームが試合をやっていたので、入ってみることにした。
応援団を除けば、客席はひどくまばらで、ヤジも歓声もほとんど聞こえない。日ハム応援団の、(野球の応援団としては)どこか優しい音色のトランペットだけが虚しく鳴り響いていた(今思えば、このときの日ハムの応援に対する印象は現在もあまり変わらない。オリックスやロッテなどの応援に比べると、日ハムの応援はやはり今でもソフトな感じがする)。
まだ国民の多くが巨人の選手の名前しか知らない時代である。実際、僕もパリーグの選手の名前なんてほとんど知らなかった。スタメンを見ても、ほぼ知らない名前ばかり。かろうじて、なぜかオリックス先発の長谷川滋利だけはなんとなく聞いたことのある名前だった。僕が聞いたことあるぐらいだから、きっとすごい投手に違いない。期待通り、ものすごいスピードのストレートを投げた。こりゃ、打てそうもないから、オリックスの圧勝だな、と思ったが、その後案外打たれていた。
試合内容で記憶に残っているのは、この初回の長谷川の投球だけである。知らない選手だらけなので、試合への興味はすぐに失せて、僕は先輩とビールで乾杯をした後、焼き鳥をつまみに、仕事について語り合っていた。あまりにも観客が少ないものだから、ついつい議論が熱くなって声が大きくなってしまうと、僕らの声がドームの中の人全員に聞こえてしまったような気がして、ついつい周りを見回したりした。
どれぐらい知らない選手だらけだったかというと、まず「イチロー」という謎の選手がいた。僕と先輩の議論は、カタカナ表記であることから日系外国人じゃないか、という結論に至った。もちろん後から知ったことだが、実はこの試合、「イチロー」という登録名になってからわずか4試合目であり、道民の我々が全く知らなかったのも無理はない。そして、たいして興味もないからどの選手がその「イチロー」なのかも確認せず、当然のことながら全く見た記憶がない。だがしかし、僕に記憶があろうが無かろうが、僕が「生イチロー」を見たことがある、ということは、記録を見る限り疑う余地のない事実なのである!
そしてさらに、たぶん日ハムの白井(後の日ハムや侍JAPANのヘッドコーチ)や、オリックスの福良(のちの日ハムコーチ、オリックス監督、GM)の現役バリバリの姿もこの目で見ているはずなのだ。特に福良に至っては、五回裏に二塁手として551回連続守備機会無失策記録のプロ野球新記録を達成しているはずの超記念すべき試合だったはずである。だが、全く記憶にない。全く記憶にはないものの、僕がその記念すべき瞬間に立ち会っていた、ということは、記録を見る限り疑う余地のない事実なのである!
ちなみにさらに記録を紐解けば、この試合の後半ではオリックスの岡田彰布やパンチ佐藤が代打で出ていたはずだ。特に僕は、ラインバック田淵ブリーデンからバース掛布岡田で最盛期を迎える熱狂的な阪神タイガースファンだったから、さすがに代打で岡田が出てくれば興奮するはずだし、覚えているはずだ。でも全く記憶にない。このことから察するに、おそらく僕と先輩は、東京ドームを訪れたということ自体にすっかり満足し、試合の途中で席を立って、さっさと二次会に向かったのであろうと思われる。
僕はこの試合の5ヶ月後ぐらいにアメリカに渡った。そこで住んだ街で僕は地元のMLBチームにどっぷりとはまり、そのチームを追っかけながら全米を旅して、いろんな都市の球場に足を運び、すっかりMLB通になった。
日本に帰国すると、「イチロー」は日本を代表する選手になっていた。そしてMLBに行ってシーズン最多安打を記録した。そのときから僕は、1994年にたしかにこの目で見て潜在意識に刻まれているはずの「生イチロー」の姿をなんとか顕在化しようと努力しているのだが、いまだに想起されない。ひょっとして上書きを繰り返したあげくに破損してしまった古いフロッピーディスクのように、記憶データは断片すら残っていないのだろうか。一縷の望みとして、死ぬ間際の走馬灯で僕がたしかに見たはずの若き無名の「イチロー」の姿を、再び一瞬でも見ることができれば幸いである。
女子カーリングの欧州サッカークラブ的な世界
道銀の優勝で一区切りついたところで、やろうやろうと思っていた、女子カーリングのプログレッシブ・ロックな世界(2012.02.25)で作成したメンバー相関図の続きを書いてみました。
あれから3年経ってるんですが、3年分細かく調べるのも面倒なので、3年前のものにいきなり今年の分を付け足しただけにしました。あとジュニア時代とか、中部電力の新人は軽井沢と青森から来たんだよとか、近江谷さんは青森から帰ってきて一度グレースを復活させてるよとか、そういうマニアックなことは全部割愛しました。
大きな動きとしては、吉村・近江谷の道銀入り、吉田姉が道銀からLS北見へ、吉村以外の国際大チームを核にヒトコミュニケーションズ結成、中部電力は市川が抜けて戦力ダウン、解説でおなじみ小林さんが育てたフジヤマが台頭、といったところです。
四連覇してオリンピックいけないなんて話あるぅ?
あの子が大学卒業だからって、どうして私がやめなきゃいけないの?
もうやめなよ、帰ってきて私といっしょに恩を仇で返そう
昔の話だけど、私も自分のチーム解散させて合流したのに……。
どうしてあの人帰ってきてぽっとあそこに入れるの?お父さん偉いから?
いくら将来を嘱望されてるからって、私たちを捨てるなんて!
私も捨てられました。こんな私ですがお手伝いしましょうか?
青春をすべて捧げてカナダに留学した私がどうして解説してるの?
昔はイェースって絶叫してくれたのに、今は若い子に肩入れしてるのね
ねえ、お父さんはどっちの味方なの?
ああ、いけません。これはすべて先生の妄想ですから、無視してくださいね。
ところで、決勝の道銀vsLS北見、すごかったですね。ここまで紆余曲折あったとはいえ、全員が常呂出身の旧知の仲、血縁地縁愛憎渦巻く女性たちの戦いでした(だから、あくまで先生の妄想です)。
もともとカーリングは、地域とか学校とか血縁とか、そういうローカルなつながりでできたチームで戦い合うというのが文化だったのでしょう。しかし、小笠原(旧姓小野寺)さんが強いチームを作りたいと青森に渡ったあたりから様相が変化していきます。事実上、チーム青森はサッカーの日本代表みたいな選抜チームとしての性格を持つようになり、バックグラウンドの異なる強い選手が集まるようになりました。競争に疲弊して去る選手も現れます。
小笠原さんの産休中にチーム青森は衰退、そして崩壊し、次は戦国時代か、あるいは中部電力一強時代に突入かと思われました。しかし、小笠原さんの復活で、予想以上に早く、道銀が事実上の選抜チームとして成長してきました。
先生は前回、この愛憎渦巻くメンバー変遷が、まるでプログレッシブ・ロックのメンバー変遷のようだと述べましたが、今はむしろ道銀が、レアルとかバルサとかのビッグクラブのように見えます。強い選手をピックアップしてくる小笠原さんは事実上の日本代表監督、しかし、もちろんその背後では、協会関係とかスポンサー企業関係のおじちゃまたちが、うようようようよと蠢いているのだろうなあ、とか妄想しながら、先生は世界選手権をとても楽しみにしております。
あのとき引き分けておいて本当に良かった
ついに、「あのとき引き分けておいて本当に良かった」と思える日が来たね!
ほんとうにおめでとう、マーカキス君! コンスタンティノポラリス君!
と、これまでの人生を振り返って、そうでなくても数少ない友人の中から、ほんとうに数少ないギリシャ人の顔を一生懸命思い出しながら、そうつぶやいてみる。
コロンビア戦に3-0で完敗してから母国のマスコミは敵になった。コートジボワールも日本もすごいスピードだった。まるでスローモーションのようなあなたたちは、どうやって彼らに勝つつもりなんだ?
日本戦では予想通り、圧倒的にボールを支配された。
要のカツラニスはよもやの退場。一人少なくなる。
泣きっ面に蜂とはこのことか。
だが負ければ終わりだ。
ここは10人でなんとか引き分けに持ち込んで、少ない可能性を残す。
そのわずかな可能性に賭けた決断が、今、薄氷の勝利となって実を結んだのだ!
ところでネットでは、ギリシャがアディショナルタイムに奇跡的な決勝PKを得た場面の、次のようなGIF画像が出回っている。
一見してギリシャのサマラスが、自分で地面につまづいて倒れたかのような動画であり、コートジボワールのシオは全くサマラスに触れていないように見える。
つまり、ギリシャはギリギリの時間帯でシミュレーションで得たPKで決勝トーナメントを手に入れたんだよっていう流れ。
いやあ、ネットって恐ろしいですね。
「みんなが早く結婚した方がいいんじゃないか」とか「最後が要です」とか言っただけで悪者にされてしまう世界です。
このシュートの場面も、たしかにここだけ切り取ればそう見える。しかし、実際にはその前に、シュートしようとしたサマラスの左足にシオの左足が引っかかっている。
もちろんこれだって、この写真だけを見ると、サマラスの足が偶然シオの足に引っかかったように見えるので、これでPKかよー、という声も多数存在する。
だが、動画をよく見ると、サマラスの左後ろからやってきたシオが、シュートしようとしたサマラスの左足にぶつかっていった、と見えなくもない。個人的にはPKはやはり厳しいとは思うけれども、取られても仕方がないプレーではあったかな、と思う。
サッカーでは微妙な判定のたびに、いいかげんなスポーツだという批判が起こる。PK判定にもビデオを導入しろという声は毎回のようにあがる。今回から導入されたゴールライン・テクノロジーは、僕はとても良かったと思うけれど、PKの判定に関してはビデオを導入したとしてもその難しさが解消されることはないだろう。
そういう意味では、大相撲が世界に先駆けてビデオ判定を導入したのは英断だったと思う。だが、その大相撲でさえも、ビデオを見たって結局よく分からないってことは多々あり、その場合は「同時と見て取り直し」という便利なシステムを採用せざるを得ない。
よく考えると、PKって取り直しに相当する。取り直しではあるけれど、得点率が8割と、とても高いので、実質的に得点と同じ価値があると見なされている。だから、厳しすぎる、もっと慎重に判断しろって意見が出る。どういう歴史的経緯でPKの距離が12ヤードになったのか知らないんだけれど、もうちょっと離してもいいんじゃないかなって気はかねがねしている。まあそんな議論、先生が提議したところで起きないだろうけどね。
ギリシャと引き分けて良かったと言える明日の朝のために
「いやー、ギリシャと引き分けておいてよかった、勝たなくてよかった」みたいなツイートをしたのですが、世界で数人ぐらいの賛同しか得られなかったのでここにも書いて残しておきます。
え、先生ってサッカー詳しかったんですか? それとも「にわか」じゃないのかって?
やだなあ、もう。四年ごとにおんなじこと書くのめんどうだから前回の過去ログから引用しますよ。
知る人も知らないと思いますが、実はこのブログはサッカーブログとしてスタートしているのです。その証拠に過去ログをご覧なさい。
というわけで2002年6月なんかサッカー一色ですからね。
それじゃあさっそく先生の勝ち点計算に基づいたこれからの展望を述べますよ。「ギリシャと引き分けてよかった」ってところからね。
今考えるとギリシャに引き分けてほんとよかった。だって考えてごらんなさい。もしギリシャに勝ってたら、コロンビアのトーナメント進出は決まってないのだから、本気のコロンビアを相手にしなきゃならんかったのだ。
しかもですよ、もしギリシャに勝ってたら、ギリシャは敗退が決定的ですっかり意気消沈、コートジボワールはドログバ温存でも楽勝だったでしょう。
そうです、ギリシャと引き分けたことによって、おそらく予備メンバー主体のいつもより少しは弱いコロンビアと戦えるんだし、ギリシャにもまだチャンスが残ったことで本気でコートジボワールと戦ってくれることになったのです。
と、まあ、ここまでは一部のマスコミも言ってること。
ここから先が先生の想像力の見せ所です。
みんなあんまり気づいてないかもしれませんが、日本にとってさらに幸運なことがあります。
それは、ずばり、グループDの1位がコスタリカになりそうなことです。
コスタリカの最終戦はすでに敗退が決まってるやる気のないイングランドですしね。全勝で1位通過の可能性が現時点では高い。
死のD組はイタリア(FIFAランキング9位)、ウルグアイ(同7位)、イングランド(同10位)の争いだと思われていました。ところが、ここへ来て超ダークホースのコスタリカ(同28位)が名乗りをあげることになったのは、みなさんもご存知の通りです。
コロンビア(同8位)としては、絶好調とはいっても、やはりイタリア(同9位)、ウルグアイ(同7位)よりはコスタリカ(同28位)と当たりたいはず。イタリア、ウルグアイはトーナメント進出が決まればなんだかんだいってきっちりとコンディションを合わせてくるでしょうし、逆に実力以上の力で死の組を勝ち上がったコスタリカはグループリーグで疲弊しているはず。
そう、なんだかんだいっても、コロンビア(同8位)は格下のコスタリカ(同28位)とやりたいはずなのです。
ところが! 誰も予想しなかったことですが、コスタリカはなんとグループDを1位で通過しそうな勢い。
コロンビアがこのままグループCを1位で通過すると、コスタリカではなく、イタリアかウルグアイと当たってしまうのです!
しまった! 俺たち勝ちすぎたぜ! と、コロンビアは思っているはず。
そこでコロンビアは、ここは日本に大差で負けておいて、グループC2位の目を残しておくか、と考えるはずなのです!
その結果どうなるか。
日本は、大差でコロンビアに勝利! コロンビアのくれた大量点によって日本は得失点差でギリシャを上回ってグループ2位、見事ベスト16進出です。
一方、ギリシャは予想以上に頑張って、コートジボワールを撃破! そこまではコロンビアの思惑通りにはならず、残念ながらコロンビアは1位通過となり、やっぱりイタリア、ウルグアイの勝者と対戦することになります。
その結果、日本は決勝トーナメントでコスタリカと戦うことになる。ところが、イタリア、ウルグアイ、イングランドと戦ってきたコスタリカはリーグ戦の疲れですっかり精彩を欠き、日本が楽々勝利します。これで日本は初のベスト8進出! おめでとう!
さあて、次はオランダ、メキシコの勝者とだな、っと。さっそく、ファンペルシー、ロッベン、あるいはチチャリート対策を考えないとな。ふっふっふ……
以上、明朝までが賞味期限のエントリーでした。
先生は体調がすぐれませんし、以上のように先生は日本は少なくともベスト8にまではいくと確信しているし、明朝のコロンビア戦は、全くやる気のないコロンビア相手に10対0ぐらいで勝つつまんない試合になるのは目に見えているので、8時ぐらいまでゆっくり眠る予定ですから、皆さん代わりに応援してくださいね。いや、その必要もねーか、10対0だしな。世界が驚くわ
フリアンじゃないよジュリアンだよ
フリアン・タバレス(Julian Tavarez, 1973年5月22日 - )は、MLBの投手。右投右打。ドミニカ共和国サンティアゴ・デ・ロス・カバリェロス出身。1990年に、ドラフト外でクリーブランド・インディアンスに入団。メジャーに定着し始めたのは1995年からで、チーム2位の57試合に登板し、10勝をマーク。チームのアメリカンリーグ制覇に大きく貢献した。
タバレスといっても、メジャーリーグに馴染みの薄い日本ではほとんど知られていないだろう。そのうえすでに過去の選手だ。誰が載っけてくれたのかは知らないが、こうしてウィキペディアの日本語版に載っているという事実だけでも、僕はとてもありがたいと思わなければならないだろう。
もしもあなたが、ああタバレスね、知ってるよ、というのならば、あなたは僕にとってお友だちになりたいぐらい奇特な人だ。でもそれは、2007年に松坂大輔がレッドソックスに来たとき、松坂に惚れこんで弟子入りを志願した同僚、としてではないだろうか。あるいは、今年、ヤンキースのマイケル・ピネダが松ヤニを使って出場停止処分をくらったけど、そのときニュースで、過去にも松ヤニ使用で処分された選手がいるんですよ、ということで参考までに紹介された選手、としてではないだろうか。
日本で彼を知ってる人が全くいない、とまではもちろん言わないけれど、彼の全盛期をリアルタイムで間近に見ていた経験があり、今こうしてタバレスのことをウィキペディアの日本語版で調べているのは、日本広しといえども僕ぐらいなものではないか、と予想している。
このエントリーの趣旨は、今からこのウィキペディアの記述にツッコミを入れよう、ということなのだけれど、僕の予想通りこれを読んでいるのが僕ぐらいしかいないのだとしたら、ツッコミを入れたところで、僕以外の日本国民にとってはどうでもいいことだといえよう。
そのようなわけで、ウィキペディアそのものを編集することはせず(本当のことをいうと、ウィキペディアのIDとパスワードも、その編集のやり方も、すっかり忘れちまったのだ)、こうしてここで、僕個人の問題として、僕自身のブログの中でそのツッコミを入れさせていただくことにする。
それではいよいよツッコミます。
女子カーリングのプログレッシブ・ロックな世界
皆さん、こんにちは。もりあがったカーリングの日本選手権、女子は中部電力が連覇を果たしましたね。決勝であと一歩のところまで追いつめたロコ・ソラーレの健闘も光りました。
さて、カーリングはひとまずおいといて(いきなりおいとくのかよ)、先生の趣味は70年から80年代に活躍したプログレッシブ・ロック・グループのメンバー変遷を書くことです(おいおい、やけに唐突だな)。なかでも先生はイエスが好きなので、イエスのメンバー変遷を中心にして書くことがほとんどです。たとえばこんなかんじ。
イエス、クリムゾン、EL&P、ジェネシスなどプログレ界の勇者達の間で繰り広げられる離合集散模様。いやー何度書いてもおもしろいですね。ここではすでにジョン・ウェットンあたりがクリムゾン脱退、UK結成、UK分裂とキーマンぶりを発揮し始めていますが(ほんとは彼を中心に書くとおもしろいのかもしれない)、肝心のイエスはといえば、一人二人の脱退加入は繰り返しているものの、これから大分裂大集合が始まっておもしろくなるのに、っていうところで紙面の都合上終わってしまいました。
カーリングの話をするのに最初から脱線しっぱなしも良くないので、先生はそろそろ本題に入ろうかとも思いましたが、時すでに遅し、先生の手は無意識にスケッチブックをもう一枚破って続きを書いていました。いやー、少なくともメンバー8人になっちまったイエスユニオンぐらいまでは書かせてくださいよ。
80年代に入って突然、中心的存在のリードボーカル、ジョン・アンダーソンがまさかの脱退。リック・ウェイクマンも二度目の脱退。そして、その代わりに加入したのが、なんとラジオスターの悲劇のバグルス! 先生はもんどり打って倒れ込んだりしたものですが、世間のプログレに対する目はどんどん冷たくなり、事実上イエスは消滅します。それでもクリス・スクワイヤがシネマというバンドを結成してなんとか息継ぎをしているところへ、なんとジョン・アンダーソンが帰ってきて、いわゆる90125イエスが復活! ロンリー・ハートが大ヒットします。
再びイエスの時代到来かと思われたその矢先、またまたジョン・アンダーソンが脱退。そしてなんとジョン・アンダーソンは、リック・ウェイクマン、ビル・ブラフォード、スティーブ・ハウといったイエスの黄金期を支えたメンバーと新バンドABW&Hを結成。はっきりいってこっちがイエスじゃね? と思えるところですが、そう簡単にイエスを名乗るわけにもいかず、事実上二つのイエスというバンドが同時に存在することになります。
そうして互いに本家を争って火花を散らすかと思いきや、なんと二つのバンドはほのぼのとした交流の末に、いっそのこと合体しちまおうってんで、8人という大編成のイエスユニオンとなります。キーボード二人、ドラムも二人、ギターも二人です。もう、先生わけわかんね……ってところで、先生のイエスに対する情熱は失せていくことになります。
もちろん8人編成がいつまでもうまくいくはずがないことは誰の目にも明らかであり、またまたメンバーの脱退が相次ぐこととなります。そういうわけで、その辺の詳しい成り行きをもっと知りたい方には(ほとんどいないような気もしますが)、素晴らしいサイトがあります。プログレ・ファンなら必見です。
これはマジでやばいですよね。作った人超天才です。今すぐ画面撮りでもして永久保存しないといけないです。
といったところで、いよいよ本題のカーリングです(ほんとに本題か?)。日本の女子カーリングも、チーム青森イコール日本代表という時代が終りを告げ、中部電力、チーム青森、ロコ・ソラーレ、道銀フォルティウス、それにジュニアの札幌国際大を加えた五強の時代に突入したといえるのではないでしょうか。
チーム青森の前身は小笠原(旧姓小野寺)、船山(旧姓林)らが結成したシムソンズあるいはフォルティウスですが、現在は結成当初からのメンバーは一人もいなくなりました。チーム青森を離れた本橋、小笠原・船山が常呂の旧知のメンバーを誘ってそれぞれロコ・ソラーレ、フォルティウスを結成したのが現在の実力拮抗(あるいは分散?)状態の主因です。
これをプログレッシブ・ロック方式で図に表してみましょう。
ことわっておきますが、先生は別に関係者でもなんでもないので、大きな省略もあるし正確でもないです。でもちょっと楽しめるでしょ。創成期を支えた河西建設とか。
このように、国内で実力伯仲の状態を作り、お互いに切磋琢磨するとともに競技人口も増やしていくというのは、まあ本橋さんの考えたとおりになっていると思います。しかし、現在中部電力が頭ひとつ抜け出たように見えるのは、その他の(主に旧常呂勢の)チームの力が分散したから、と言えないこともないのです。
先生の意見としては、力の分散はしょうがないことであり、一時的な現象である、だから長い目で国内全体のレベルアップを見守りたいというものです。ソチ・オリンピックに出られなくてもしかたがないんです。その次を目指しましょう。
ええ? ソチ出れないの? そうなんです……。このあと、国際大会でよほどぶっちぎりの活躍をしないことには出られない状況に追い込まれていること、知っていましたか? だから、このままだと日本代表は中部電力ということになるんだけど、そうじゃなくて、実力ある選手を選んで選抜チームを作ったほうがいいんじゃないかとか(プログレでいったらエイジアのようなスーパーバンドですな)、そういう話しもすでに出てきており、なんだかゴタゴタが始まりそうな予感です。んー、まさに女子カーリング界はめくるめくプログレッシブ・ロックの世界……。
よもぎ餅 大相撲の互助精神
皆さん、こんにちは。毎度おなじみ真面目なスイーツブログをやっておりますスミルノフ教授です。いやー、スイーツブログってその日のおやつの写真をアップしてちゃちゃっと甘いことを書けばいいだけだから、めっちゃ楽ですね。どんどん更新できます。
以下の甘い話は、僕の憶測だけを重ねたものです。
僕が大相撲の「互助精神」を初めて知ったのは1972年大阪場所の大関同士の一戦だった。カド番大関の前の山は琴櫻を土俵際にまで追い詰めた。ところが、前の山がちょっと力を抜いただけで、まるでぶつかり稽古のように琴櫻は土俵中央に転げ落ち、その瞬間にアナウンサーがつい「おかしいぞ!」と叫んでしまった。
「おかいしいぞ!」というのは僕の記憶違いかもしれなくて、それは「んんん?」だったかもしれないし、「おや?」だったかもしれない。あるいはアナウンサーは無言だったかもしれない。だけど、あの一番が終わった瞬間は、大人たちのあいだに何ともいえない重苦しい雰囲気が漂った。それは子どもの僕にもはっきりと分かった。
二人は協会から厳重注意をくらった。きっと、もっと上手くやれと。
それから何となく、それはアイコンタクトや暗黙の了解で行われているのか、星の貸し借りで行われているのか、金銭も絡んでいるのか、仕切っている奴がいるのか、具体的なことは分からなかったけれども、少なくとも互助精神に基づいた星勘定の調整が行われているんだろうと、自然に思うようになった。あれだけの力士がひとつの組織の中にいて何年もやってるんだもの、そうなる方が自然じゃないかってね。
それは、大関という地位を守る(大関互助会)、幕内という地位を守る、幕下とは天国と地獄の差がある十両という地位を守る、それからたいした実績はないんだけど今度親方の娘を嫁にもらって部屋を継ぐことになったんで一回ぐらい優勝して箔をつける、そういうときにたぶん行われるんだろうと勝手に思っていた。
相撲通のあいだでは、現役時代の放駒理事長はガチンコ力士として有名だった。あくまでも憶測だけど。だから2回大関から落ちてること、10勝ルールを使わずに大関に復帰した唯一の力士ということ、弟子の大乃国が皆勤で負け越した唯一の横綱であること、その大乃国は千代の富士の連勝を53でストップさせたことなどは、ガチンコ力士であったことの裏付けとされている。あくまでも憶測だけど。これが本当だとすると、「過去には一切なかったことで」っていうのは、自分のことを言っているのだという推測が成り立つ。
と書くと、千代の富士のことを注射力士って中傷しているように見えちゃうなあ。千代の富士の53連勝には注射も含まれており、ガチの大乃国に負けたってことになってしまう。僕はそんなことはこれっぽっちも言ってないんだよ。もちろん、千代の富士はガチで53連勝しガチで大乃国に負けたって解釈するのが最も普通さ。いや、ガチって言葉が入ってる段階で普通じゃないか。まさか逆に千代の富士の連勝を止めた男として名を上げたくて、大乃国が頼み込んだわけじゃないだろうな。
基本的にはガチンコ精神は、僕の知る限りでは、魁傑(放駒理事長)や先代貴ノ花(藤島)から、放駒部屋の大乃国や、安芸乃島、貴乃花らの藤島勢に伝わっていった。そういうの考えだすと、安芸乃島はガチ力士だからこそ金星が史上最多なんだよっとか、こじつけて裏付けるのが楽しくなってきますよ。
僕は最近ではむしろガチンコの方が多いんじゃないかと油断していた。朝青龍なんかは絶対にガチだと思っていた。だって、星を買ったり借りたりする相手をあんな乱暴にダメ押しするだろうか。僕は皆さんのいう朝青龍の品格の無さの後ろに、むしろ本物のガチンコ精神を見ていたのである。でも結局朝青龍にも八百長の噂はつきまとった。真相は分からない。
逆になんで負けてやらないんだろうとさえ思ったことがある。1993年九州場所の13日目、小錦と曙の一戦だ。小錦は負ければ大関陥落だから、僕は曙は負けてやるものとばかり思っていた。曙は小錦を寄り切り、少しだけ会釈をした。大関陥落が決まった小錦は少しも悪びれずに礼をして土俵を降りた。僕はこのときの二人の胸中を思いやり、どうせ八百長で負けてやるんだろうなどと思ったことを後悔した。二人の兄弟愛みたいなものに感動して涙が浮かんだ。でもまあ、曙は武蔵丸と優勝争いしてたしなあ。いや、失礼だからやめよう。
僕が幕下の相撲も見始めたのは、梅原猛先生が「幕下上位の相撲が一番おもしろいんだよ」と、おっしゃっていたからだ。十両と幕下には待遇面で天国と地獄ほどの差がある。だから幕下力士は天国である十両を目指して本気で戦う。しかも、幕下は基本的に同じ勝ち数が対戦するトーナメント方式だから、星を貸し借りする土壌も生まれにくい。
逆にいえば、十両以上の相撲は馴れ合いだということだ。僕は、幕下上位があんなに必死に関取(十両以上)を目指して頑張っているのに、せっかく幕下上位で好成績を上げても、入れ替わりに十両から落ちてくる力士がいなければ、なかなか上がれないというところがかわいそうだと思っていた。
ところがその十両力士がネットワークを作って、コントロールしていたわけだ。なかなか落ちてこないはずだ。それにしても恵那司ってすごいね。まるで星の貸借勘定奉行だよね。あいつの貸しはそいつに返してもらって俺はそいつからもらっておけば帳尻合うよね?って聞いたら、即座にオッケーですって答えてくれる。もうデータが全部頭に入ってるんだろうか。
今回は明らかに証拠を握られちゃった判然とした八百長だけど、たとえば勝ち越してる力士が千秋楽で7勝7敗の相手に負けてやるとか、負けてやるっていうか、あんまり本気出さないとか、優勝に関係ない大関同士が星勘定合わせるとか(大関互助会)っていうのは、打ち合わせのない暗黙の了解みたいな慣習なのかもしれない(もちろん確固たる八百長かもしれないし、偶然なのかもしれないけど)。そういうグレーゾーンを無気力相撲といってるのかもしれないけれど、放駒理事長は記者会見で「無気力相撲イコール八百長」だと言っちゃったから、まあやっぱり真剣じゃない相撲はけしからんと思ってるとみていいと思う。
そういう意味では、まあ、こんな事態になっちゃったけど、こんな事態になっちゃったときの理事長が八百長大嫌いと思われる放駒だったというのは、ほんのわずかの救いではあるのかもしれない。
再発予防といっても現実は難しいだろうな。
ひとつは、競艇を見習って、場所中は携帯も含めて私物を全部取り上げ、監禁の上で厳重に監視する。ほんと競艇はそうしてんだよ。しかし、賭博の対象ではない大相撲でこれを強要するのは難しいだろうな。裏の世界では賭博の対象みたいだけど。
あとは、身分制度の改革、それと全部ガチを強要するなら、公傷制度を復活させて、せめて年4場所には減らさないとだめだろう。それからもっと発言力と権限のある力士会を組織すること。
まあ昔は、この人はガチだから嫌がられてるとか、そういうの想像するのも含めて面白かったんだけどなあ。みうらじゅんのこれ入ってるよねえ的な意味で。
本場所はしばらく開かれないでしょう。これで僕の、チェコ初の関取(隆の山)実現の夢はまた遠のいたなあ。残念。
次回のスイーツもお楽しみにね!
ポン・デ・塩あずきホイップウインドファクター
皆さん、こんにちは。毎度おなじみ真面目なスイーツブログをやっておりますスミルノフ教授です。先生は、当ブログが真面目なスイーツブログに転身したことを今ひとつ信じておられない皆さんを見返してやろうと頑張ってきましたが、前回はヤケになってる感がありありとなってしまいましたね、反省しています。
気をとりなおして今日のスイーツはミスタードーナツのポン・デ・塩あずきホイップです。
なんか2006年に発売されたものの復刻らしいっすよ。先生はこれ食いながらジャンプのワールドカップ札幌大会を見てたんですけどね、なにあれ、ウインドファクターって。あんなんでいいんですかね。
でもたしかに選手たちはくるくる変わる大倉山の風に翻弄されていたようですね。解説の竹内さんが「だから大倉山は難しい」と何度も言ってました。あんまり何度も言うもんだから、大倉山ってそんなに特別なんだろうかと疑問が湧いてきたアナウンサーが、「でもヨーロッパでもこういう状況はありますよね」と刃向かいました。しかし、これに返した竹内発言がすごかった。
「同じ風速でも大倉山の風は重たいんです!」
風が重い。なにそれ。星よ、お前の球はめっぽう速いがめっぽう軽い。
輿石さんは、向かい風で飛行機が遅れるけど結果を出すので待って欲しいとか言ったらしいけど、向かい風の方が飛距離が出るんです!、と言った方が粋だったんじゃないの。あと、この向かい風は同じ強さでも重いんです、とか。ま、ウインドファクターで点数引かれちゃうんだけどね。
あ、しまった、スイーツ全然関係ないじゃん。先生ったら、ついうっかりしてスイーツとスポーツを間違ってしまいました、すいません。スイーツに戻りますよ。
中はこんな感じです。えーと、味は塩あずきとクリームとドーナツの味がしました。じゃ、次回のスイーツもお楽しみね。
諦める理由
「諦める理由などない。」というコピーに軽く違和感を覚えた。どうしてだろうと考えながら歩いた。
私にはわりと経験主義的なところがあって(*)、ときどき因果関係の実在を疑っている自分に気づく。この宇宙が存在する理由、私が存在して生きている理由がそもそもないのだから、その理由のない世界の中で語られる理由なんて幻想でしかない。
やがて矛盾だらけの自分に気づく。そもそも理由などないからだ、と言いながら、私は違和感を覚えた理由を探しているではないか。
もっと具体的に考えた。一般的に「諦める」という行為に理由が必要だろうか。プロの勝負師が諦めるのはどういうときだろうか。理由も何も、それは勝利の可能性が物理的にゼロになったとき、ではないだろうか。そうすると、「諦める理由などない。」というコピーは、単にクライマックスシリーズ出場の物理的な可能性がまだゼロではないこと、を意味している。可能性がゼロになったときに諦める、それは諦める「理由」というだろうか。私の違和感はそこにあった。
ただそれだけのことだった。
*私は経験主義者だ、という意味ではない。哲学の専門家でもない限り、日常の生活の中で、私は〇〇主義者だと宣言する人は稀だろう。多くの普通の人は、その時々によって〇〇主義的であったり、△△主義的であったりするものだ。
コンパクトデジカメをスピードガンに
みなさん、こんにちは。道外にいるときはあれほど北海道日本ハムファイターズのファンがうらやましかった先生ですが、いざ帰ってきてみると、なんか全然興味湧かなくて、まわりから非国民と怒鳴られっぱなしです。
日本を代表するピッチャー、ダルビッシュが札幌ドームで見れちゃうなんて幸せですね。先生、マー君の方が好きだな。あー、ウソですよ。道民だもの、ダルビッシュ尊敬してます。稲葉ジャンプのときに熟睡してたのは内緒にしといてください。
そういうわけで、試合観ててもつまんないので、先生は写真ばっか撮って遊んでいます。その中の一枚に、ダルビッシュの投じた球の軌道が写っていました。そこで先生は面白い遊びを思いつきましたよ。この軌道から、ダルビッシュの球速を計算するんです。あなたのコンパクトデジカメもスピードガンに早変わりですよ、はっはっは。
それはさっそく初めてみましょう。軌道の写っている写真をフォトショップかなんかで開いて、定規ツールで「m:球の軌道の距離」、「l:マウンドのプレート前縁からホームベース先端までの距離」を測ってください。画像ソフトがない人はモニター上で定規で測ってもオッケーです。
次に、その写真のexif情報から、「t:シャッタースピード(秒)」を確認してください。つまり球速は、そのシャッタースピードの時間の間に球がどれだけの距離を動いたか、という形で表わすことになります。
マウンドのプレート前縁からホームベース先端までの実際の距離は18.44mです。また、シャッタースピードは通常「秒」で表されますから、球速vを時速(km/hr)で表すため、式は以下のように成ります。
ではさっそく、ダルビッシュの投じた球の数値を入力していきましょう。上の写真からm=50.2、l=922.3、t=1/26です。
v = 1/1000 * 18.44*50.2/922.3 * 3600*26 = 93.9 km/hr
ええー、93.9kmしかねーの? まあ球場とかテレビで表示されるのは初速だから、このマウンドとバッターの中間あたりのスピードはちょっと遅めなんだろうけど、でもダルビッシュが100km切る球投げるかなー。おかしいなー。今となっては確かめようがないんだが。
ここで先生の頭に不安がよぎりました。というのは、先生の式は、バッテリーを真横から見る、あるいは、投手が地面と全く平行な球を投げる、ということを前提としています。でも実際には先生は、かなり上の方の席から観戦しているのです。
また、ダルビッシュが地面と平行な球を投げている可能性も低く、おそらくダルビッシュの球は1mぐらいは落差があるはすです。ですから、その球の軌道距離は18.44mよりは長いはずです(下図)。
ところがこれを真上から見ると、18.44mより長いはずの球の軌道距離が、結局18.44mと一致してしまうのです(下図)。
つまり真上から見た場合、a=cが成立してしまいます。先生は、これが誤差の原因ではないかと考えました。しかし、結局それは杞憂でした。落差1mの場合のc/aを計算してみると、これが1.001469.....と、ほとんど無視できるレベルだったのです。上で計算したダルビッシュの球速93.9kmをこの考えのもとに補正しても94.1kmと微々たる変化にしかなりません。
したがって先生は、これ以降、球場の上の方から見ている、ということはハンディと考えずに無視することにしました。ご了承ください。
ダルビッシュはめちゃくちゃ球種が多い投手です。プロの世界ではただ早いだけじゃ通用しません。緩急つけてこその名投手です。ですから今回先生が測定した球も、「マウンドとバッターの中間あたりでだけ急にスピードが落ちる魔球」だったのかもしれません。ダルビッシュならあり得る話です。
と、先生は自分に言い聞かせて無理やり納得しました。しかし、この方法がどれぐらい正確なのか、やはりちゃんと確かめたいと思うようになり、後日また挑戦することになりました。今度は、ピッチャーが投げた球を写したすぐ後に、スピードガン表示も写して記録しておき、その数値と比較することにしたのです。
この日のピッチャーはケッペルです。さっそく写真を元に球速を計算してみました。
v = 1/1000 * 18.44*118.9/869.8 * 3600*16 = 145.2 km/hr
145km、外人投手としては妥当な値が出ました。さっそくスピードガンを見てみましょう。
おお、138km。先生の測定と7kmの差ですが、先生としては予想以上の出来栄えに驚きです。スピードガンだって少し斜めから狙ってますから、必ずしもスピードガンの方が正確とは断言できません。むしろ先生の測定の方が正確かもしれないですよ。なんだか先生、だんだん自信が出てきました。
今度は中継ぎの金森です。ちょうど中間付近の軌道になりますが、さっそく計算してみましょう。
v = 1/1000 * 18.44*93.2/833.9 * 3600*17 = 126.1 km/hr
126kmですか。金森にしては妥当すぎる値が出て、先生はおもしろくないぐらいです。スピードガンはどうでしょう。
97kmだって! いくら金森でもそれは失礼です。これは札幌ドームのスピードガンはもう信用ならないね。みなさん、先生の方を信じてください。先生はこの目で見たんですから。金森の球は明らかにもっと早かったです。97kmっちゅうことはありませんよ。
次に金森のその先生の計算によれば126kmの球がキャッチャーミットに届く寸前の写真もあるので、その球の終速として計算してみましょう。
v = 1/1000 * 18.44*59.9/837.9 * 3600*34 = 161.3 km/hr
がーん! なんと終速が161km! 金森の球は真ん中あたりで126kmだったのが打者の手元で161kmにアップします。先生は昔から「手元でのびる球」の意味がよく分からなかったのですが、金森のおかげで今すっかり理解できました。どんだけ打者の手元でのびてんのよ。こんなに打者の手元でのびる球を投げた投手がかつていたでしょうか。梨田監督にはさらなる金森の起用を提案します!
(注:結果的にはタイトル釣りじゃん、なんて怒るのなしね)
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